ごきげんよう。MIKKOです。
尿もれについて知ろうシリーズ、連載の最後は、骨盤底筋を鍛えるポイントについてです
尿もれの原因の1つとして「骨盤底筋」が衰えることが考えられます。私たちの体の深部にある筋肉(インナーマッスル)なので、ふだんは地味で目立ちませんが、大切な働きをしている筋肉です。骨盤底筋について解説します。

 

骨盤底筋はどこにある?

骨盤底筋は骨盤の底にぶら下がるように付いています。

骨盤底に付いている筋肉(女性は12個、男性は10個)の総称で「骨盤底筋群」とも言います。

骨盤底筋群の働き

骨盤底筋群は主に2つの働きをしています。

  1. 臓器を支え、正しい位置に保つ

骨盤底筋は骨盤の底にハンモックのようについており、骨盤の底から骨盤内の内臓(膀胱・子宮・直腸)を支える働きをしています。

  1. 排泄の調節

骨盤底筋群が締まることで、便や尿を漏らさないように排泄を調節しています。また、排便の際にかかる腹圧を直腸に伝える土台となる働きをしています。

 

骨盤底筋が弱ると起こること

骨盤底筋が弱ると機能が低下して、以下のような症状が起こります。

  1. 支える力が弱ると・・・尿失禁、骨盤臓器脱、頻尿

骨盤底筋が緩むと臓器が下がりやすくなります。臓器が下がると膀胱が圧迫されやすくなり、頻尿、尿もれをおこしやすくなります。下腹部に臓器が集まるとポッコリお腹に。骨盤底筋が緩み、支えきれなくなると、子宮脱や膀胱脱など、骨盤内臓器脱が起こります。

  1. 排泄の調節力が弱ると・・・尿失禁、便失禁

尿道や肛門を締める力が弱ると、我慢が効かなくなり、失禁してしまいます。また、骨盤底筋が緩むと排便時の腹圧が伝わりにくくなるので、便を排出する力が低下し、便が直腸内に残りやすく残便感を感じることがあります。

 

骨盤底筋群の協働筋

協働筋とは、ある運動をしようとする時にメインで働く筋肉の補助をする筋肉のことをいいます。骨盤底筋の協働筋には以下の筋肉があります。

・インナーユニット(腹横筋、横隔膜、多裂筋)・・・姿勢の保持

・内閉鎖筋、梨状筋(殿部)・・・大腿骨外旋

・大内転筋、長内転筋(内もも)・・・大腿骨の内転

・腹直筋、腹斜筋、腹横筋(インナーユニット)・・・腹圧のコントロール

 

インナーユニットとは

インナーユニットは、腹腔の深層部にあります。次の4つの筋肉の総称です。

横隔膜(イメージ:腹腔の天井)

腹横筋(イメージ:前と横の壁)

多裂筋(イメージ:後ろの壁)

骨盤底筋(イメージ:腹腔の床)

 

以下のような働きがあります。

・体を安定させて、姿勢を保つ。その結果として、良い姿勢を保つ、姿勢改善に役立ちます

・内臓を正しい位置に保つ。その結果として、ポッコリお腹、反り腰を改善して姿勢が良くなります

 

インナーユニットの特徴

「インナーユニット」のそれぞれの語句を辞書で引くと、インナーは「内側の」、「ユニット」とは「全体を構成する1つ1つの要素や分割できない最小限のまとまり」とあります。つまり、インナーユニットは、内側にあるそれぞれの筋肉が単独で働くのではなく、4つの筋肉が協力して働きます。

 

ですから、1つの筋肉を鍛えれば良いというのではなく、4つの筋肉の状態を良好にしておくと働きがスムーズになります。つまり、骨盤底筋はインナーユニットの1つであるため、骨盤底筋を鍛えたいならば、インナーユニット全体の機能向上をする必要があります。また、殿筋や内ももの筋肉が骨盤底筋のサポートをしているので、併せて機能向上することで、さらなる骨盤底機能向上が期待できます。骨盤底筋を鍛えるエクササイズをするならば、体全体のつながりを網羅したプログラムが有効といえるでしょう。

もれ止めエクサは、骨盤底筋単体ではなく、インナーユニットや協働筋を含めて鍛えることができます。はじめは骨盤底筋の感覚がわからなかった方も、次第にわかるようになります。それだけでなく、インナーユニットや協働筋も同時に鍛えることで姿勢が改善されたり、お腹が凹んでスタイルアップしたといううれしいご感想もいただきます。骨盤底筋の健康と美しい姿勢のためにも、ぜひ一度お試しください。