ごきげんよう。MIKKOです。
レッスンに参加する方に多い「尿もれ」たくさんの人がお悩みですが、なかなか人に言えずひとりでお悩みの方がいらっしゃいます。そこで、骨盤底筋の衰えで発生しやすい「尿もれ」について、もっと詳しく知るための連載です。

60歳以上の78%が何らかの排尿のお悩み(尿もれや頻尿など)を抱えている!

実は、60歳以上の78%の方が何らかの排尿のお悩みを抱えているという報告(日本排尿機能学会調べ)がありますが、私の講座にいらっしゃる生徒さんたちにも排尿に関するお悩みをお持ちの方が多くいらっしゃいます。排尿に関するお悩みをお持ちの方は、まず正常な排尿とご自分の状況を把握することをおすすめしています。

 

正常な排尿

膀胱内に150~200mlの尿がたまると膀胱壁が伸び大脳に信号が送られて、尿意を感じます。おむつが外れるまでの乳幼児はこの時点で反射として排尿しますが、おむつが外れた後はその時点で直ちに排尿が起こらないように抑制します。その後約1時間は我慢ができるのが正常であり、膀胱内の尿量が350~500mlになると、再び大脳に信号が送られ、外尿道括約筋が縮めて排尿を抑制します。排尿の準備が整うと、排尿筋が収縮、外尿道括約筋が弛緩して、排尿が起こります。

 

つまり、正常な排尿をまとめると、次の通りです。

・膀胱に150~200ml尿がたまると尿意を催す

・その後1時間程度我慢できる

・膀胱内の尿が350~500mlになると切迫感がある尿意となる

・1回の排尿時間は30秒程度

・1日の排尿回数(24時間)は8回程度

 

1回の排尿時間は30秒以内、排尿の速さにはピークがあるのが正常と言えます。また「排尿」の障害といってもさまざまな症状があります。主な定義や種類を紹介しましょう。

 

頻尿の定義

日本排尿機能学会によると、頻尿とは次の通りです。

・頻尿の定義:1日8回以上、ただし自分自身で排尿回数が多いと感じる場合

・夜間頻尿の定義:夜間排尿のために1回以上起きなければならない場合

 

下部尿路障害の種類

膀胱尿道の機能障害から起こる下部尿路症状は、以下に分けることができます。

・蓄尿障害(尿をためることに関する障害):頻尿、尿意切迫、尿失禁

・排尿障害(尿を排出することに関する障害):排尿困難、残尿感、尿閉(尿が全く出ない)

尿をためることに関する症状と、排尿に関する症状があります。

 

排尿日誌

ご自分の排尿の状況を知るためには、排尿日誌をつけることがおすすめです。排尿日誌を記録することで、膀胱の動きや生活習慣を知ることができます。また、診断の助けにもなります。

 

排尿日誌の記入方法

・起床から翌朝までを1日分とする

・1日ずつ3日分記録する

・排尿量、飲水量、食事内容、尿もれと切迫感の有無、排便の有無、それぞれの時間を記録

・食事、飲水は内容(水、お茶など)と量を記録

・飲水量は普段使っている食器の容量を測っておく、排尿量は使い捨てにしてよい紙コップなどで計量するか、安価な計量カップを用意するとよい。

 

受診時には、排尿日誌をお持ちいただくと診断の重要な資料となります。ご自分の症状の変化も知ることができるので、気になる方は記録してみてはいかがでしょうか。

排尿日誌のサンプルは、書籍「看護師考案のもれ止めエクサ」(KADOKAWA)にも掲載しています。ぜひご利用ください。